第79回国連総会におけるトランプ大統領の演説(2025年)

テーマ

第79回国連総会(推定2025年9月)におけるドナルド・トランプ大統領の一般討論演説。バイデン前政権下の4年間を経て、政権奪還から8ヶ月でアメリカがいかに劇的に回復したかを誇示し、主権国家中心の国際秩序への回帰、環境政策の転換、そして世界平和の実現を各国の首脳に向けて訴える内容となっている。

ポイント

  • アメリカの驚異的な復興: 政権発足わずか8ヶ月でインフレを制圧し、株価は過去最高を記録、エネルギー価格や物価を低下させ、アメリカ経済が「黄金時代」を迎えたと宣言。
  • 国境管理と安全保障: 厳格な国境管理により不法移民の入国を4ヶ月連続でゼロにし、国内の治安を劇的に改善。国際的にも7つの戦争を終結させたと主張。
  • グローバリズムへの決別: 「気候変動対策」と称するグリーンエネルギー政策を「詐欺」と断じ、化石燃料の増産とエネルギーの自立を推奨。国連主導の多国間主義よりも、各国の主権と国益を優先する姿勢を鮮明にした。

引用

  • トランプ大統領「私が最後にこの大広間に立ってから6年が経ちました。私の1期目、世界は繁栄し平和でしたが、その後、戦火が平和を打ち砕きました」
  • トランプ大統領「今の(私の)政権になってまだ8ヶ月ですが、アメリカは世界中のどこよりも『ホット』な国になりました。他国とは比べものになりません」
  • トランプ大統領「これはまさに、アメリカの黄金時代です」
  • トランプ大統領「過去4ヶ月間、我が国に入国した不法移民の数はゼロでした。信じがたいことですが、ゼロです」
  • トランプ大統領「不法に入国すれば、刑務所行きか、元の国へ送り返されるか、あるいはもっと遠くへ送られることになります」
  • トランプ大統領「私が気にかけているのはノーベル平和賞をもらうことではありません。人々の命を救うことです」
  • トランプ大統領「ドリル、ベイビー、ドリル(掘って、掘って、掘りまくれ)。これが私たちのやり方です」
  • トランプ大統領「自国の国境を守り、文化を守り、伝統を守るために戦うことこそが、すべての主権国家の権利であり義務なのです」

詳細要約

冒頭のハプニングと政権交代後の成果

トランプ大統領は演説冒頭、テレプロンプター(原稿表示装置)が故障していることに触れ、「心からの言葉で話せる」と冗談を交えつつ演説を開始しました。彼は、自身が最後に国連で演説してからの6年間を振り返り、バイデン政権下の4年間を「弱腰と無法の時代」と批判。対照的に、自身の新政権発足から8ヶ月でアメリカが劇的なV字回復を遂げたと強調しました。

  • 経済: インフレの沈静化、ガソリン・食料品価格の低下、住宅ローン金利の低下を実現。株価は連日最高値を更新し、実質賃金は過去60年で最速のペースで上昇していると主張。
  • 投資: バイデン政権下の4年間で1兆ドル未満だった対米投資が、新政権ではわずか8ヶ月で17兆ドルを超えたと述べ、世界中から投資が集まっていることをアピール。

国境管理と移民問題

トランプ氏は、前政権下の「開かれた国境」政策を痛烈に批判し、自身の厳格な移民対策の成果を誇示しました。

  • 不法移民ゼロ: 直近4ヶ月間、不法入国者数が「ゼロ」になったと宣言。不法入国者は即座に投獄または送還するという明確なメッセージが功を奏したと説明。
  • 国際協力: エルサルバドルなどの国々が、送還された犯罪者を受け入れ、収監していることを称賛。一方で、不法移民問題を放置することは国家の自殺行為であると警告しました。

外交実績と戦争の終結

トランプ氏は、自身のリーダーシップにより世界に平和が戻りつつあると主張しました。

  • NATO: 加盟国の国防支出をGDP比2%から5%へ引き上げるよう約束させ、同盟を強化したと発言。
  • 中東: サウジアラビアやUAEとの関係を修復し、「アブラハム合意」の精神を引き継いでいると強調。
  • 戦争の終結: ウクライナやガザを含む、世界各地で続いていた「終わりのない戦争」とされる7つの紛争を、就任後わずか7ヶ月で終結させたと主張。国連が何もできなかった間に、数百万人の命を救ったと述べました。
  • 対イラン: イランの核開発施設に対し、アメリカ軍の強力な爆撃機を用いた作戦(オペレーション・ミッドナイト・ハンマー)を実施し、核能力を無力化したことを示唆。これによりイスラエルとの紛争を12日間で終わらせたとしました。

エネルギー政策と気候変動への懐疑

演説の後半では、現在の欧米諸国が進める環境政策を強く批判しました。

  • グリーンエネルギー批判: 風力や太陽光などの再生可能エネルギーを「詐欺」「高コストで信頼性がない」と断じ、これらが欧州経済を破綻させていると指摘。ドイツが化石燃料や原子力に回帰したことを例に挙げ、現実的なエネルギー政策の必要性を訴えました。
  • 化石燃料の推進: 「ドリル、ベイビー、ドリル」のスローガンのもと、石油・ガス・石炭の増産を進め、アメリカが世界最大のエネルギー輸出国として他国を支援する用意があることを表明。

国際社会へのメッセージ

トランプ氏は、国連という場の潜在能力を認めつつも、現状は機能不全であると批判。各国の指導者に対し、グローバリズムによる同調圧力に屈することなく、自国の主権、国境、文化を守るために立ち上がるよう呼びかけました。

  • 新たな国際協調: 生物兵器やAI兵器の開発禁止、人身売買や麻薬カルテルの撲滅において、国際社会が一致団結して取り組むことを提案。
  • ブラジルとの和解: 会場の入り口でブラジルの大統領と偶然会い、抱擁を交わして和解したエピソードを披露。個人的な相性が外交において重要であると述べました。

まとめ

トランプ大統領はこの演説を通じて、アメリカが「弱さ」と「混乱」の時代を脱し、再び力強い主権国家として復活したことを世界に宣言しました。彼は、行き過ぎた環境保護主義や無制限な移民受け入れといったグローバリズムの政策が国家を破壊すると警告し、各国が自国の国益と国民を最優先にする「ナショナリズム」に基づいた健全な国際秩序の構築を訴えました。2026年の建国250周年やワールドカップ開催を見据え、アメリカ主導の平和と繁栄の未来を提示して演説を締めくくりました。