テーマ
2025年4月17日、ホワイトハウスにて行われたトランプ大統領とイタリアのメローニ首相による二国間会談および共同記者会見の模様です。日米関係の強化、ウクライナ情勢、経済・貿易政策、移民問題などについて、両首脳の冒頭発言と記者団との質疑応答が行われました。
ポイント
- 米伊関係の蜜月: トランプ大統領はメローニ首相を「欧州を席巻した」と絶賛し、メローニ首相も「西洋を再び偉大にする(Make the West Great Again)」という目標を掲げ、反「ウォーク」文化や不法移民対策での連携を確認しました。
- ウクライナ情勢への温度差: トランプ大統領は「殺戮を止めること」を最優先とし、バイデン政権下で戦争が始まったことを非難しつつ、ゼレンスキー大統領に対して「大ファンではない」と冷淡な姿勢を示しました。一方、メローニ首相は「公正で永続的な平和」を目指し、ロシアが侵略者であるという立場を堅持しました。
- 経済と関税: トランプ大統領は、関税政策によって米国が巨額の利益を得ていると主張。原油価格の低下や物価の沈静化を成果として誇示する一方、FRB(連邦準備制度)のパウエル議長を「政治的で対応が遅い」と強く批判しました。
- 移民問題: トランプ大統領は、自身の選挙勝利は「犯罪者を国外追放する」というマンデート(信任)によるものだと主張し、国境管理の厳格化を成果として強調しました。
引用
- トランプ大統領「彼女(メローニ首相)は欧州を席巻しました。誰もが彼女を愛し、尊敬しています。」
- メローニ首相「私たちの歴史を消し去ろうとする『ウォーク(woke)』や『DEI(多様性・公平性・包摂性)』のイデオロギーとの戦いも共有しています。」
- メローニ首相「私の目標は、『西洋を再び偉大にする(Make the West Great Again)』ことです。私たちは一緒にそれができると思います。」
- トランプ大統領「私がお願いすれば、彼(パウエルFRB議長)はすぐに出ていくでしょう。彼は仕事をしていないと思います。いつも遅すぎる。」
- トランプ大統領「私は、バイデンが愚かにも国境を開放して入国させた犯罪者たちを捕まえるために選ばれたのです。」
- トランプ大統領「関税は私たちを金持ちにしています。」
- トランプ大統領「私が大統領だったら、あの戦争(ウクライナ)は決して始まっていなかったでしょう。」
- トランプ大統領「彼(ゼレンスキー大統領)の大ファンではありません。」
- トランプ大統領「イランには繁栄してほしいと思っています。(中略)しかし、イランが核兵器を持つことはできません。」
- メローニ首相「イタリアは(NATO防衛費の)2%という約束を守り続けます。」
詳細要約
冒頭発言:米伊の連携強化
トランプ大統領は、フロリダ州立大学での銃撃事件に触れた後、メローニ首相を歓迎しました。彼女が欧州で高い支持を得ていることを称賛し、個人的な友情と両国の貿易関係の重要性を強調しました。 メローニ首相は、4月17日がイタリアの探検家ヴェラッザノにちなんだ記念日であることに触れつつ、日米が共有する価値観として「ウォーク文化」や「DEIイデオロギー」への対抗、不法移民対策、フェンタニル(合成麻薬)との戦いを挙げました。また、経済、宇宙、エネルギー(LNGや原子力)分野での協力深化を確認し、トランプ大統領をローマに招待しました。
ウクライナ情勢とゼレンスキー大統領への評価
記者団からの質問に対し、トランプ大統領はウクライナでの死傷者数を嘆き、「殺し合いを止めたい」と強調しました。ゼレンスキー大統領については「戦争の責任があるとは言わないが、戦争が始まったことには不満がある」とし、「大統領が私であれば戦争は起きなかった」「彼の大ファンではない」と述べました。 一方、メローニ首相は「侵略者はプーチンとロシアであることは明白」としつつ、公正で永続的な平和のためにトランプ大統領の努力を支持し、協力していく姿勢を示しました。
経済政策:関税とFRB批判
トランプ大統領は、自身の関税政策(中国、メキシコ、カナダなどへの課税)により米国が数千億ドルの利益を得ていると主張しました。ガソリン価格や食料品価格が低下しているとし、インフレは鎮静化したとアピールしました。 一方で、依然として高い金利について問われると、FRBのパウエル議長を「政治的」で「いつも対応が遅い」と激しく批判。欧州が利下げを進める中で米国が追随していないことに不満を漏らしました。
移民政策と国境管理
トランプ大統領は、バイデン政権下で流入したとされる「2100万人の不法移民」の中に多数の犯罪者が含まれていると主張しました。自身の選挙での勝利はこれらの犯罪者を国外追放するためのものだとし、現在の国境は「99%閉鎖されている」と成果を誇示しました。メローニ首相の移民に対する強硬姿勢についても「もっと多くの人が彼女のようであるべきだ」と称賛しました。
外交・安全保障(イラン・中国・NATO)
- イラン: トランプ大統領はイスラエルの攻撃計画を止めたわけではないとしつつ、イランの繁栄は望むが「核兵器保有は認めない」というレッドラインを強調しました。
- 中国: 習近平国家主席との交渉については「うまくいっている」としつつ、フェンタニル輸出に対するペナルティとしての関税に言及しました。
- NATO: メローニ首相は、イタリアがNATOの防衛費目標であるGDP比2%を維持することを明言しました。
まとめ
本動画は、トランプ大統領(2期目という設定)とメローニ首相が、保守的な価値観と実利的な経済政策で強く結びついていることを示しています。トランプ大統領は国内経済の好調さと国境管理の成果を誇示しつつ、ウクライナ支援には消極的かつ早期終結を望む姿勢を鮮明にしました。対照的にメローニ首相は、トランプ氏との連携を重視しながらも、対ロシア姿勢やNATOへの関与において従来の欧州の立場を堅持するバランス外交を展開しています。