【トランプ新政権】ホワイトハウス記者会見:不法移民対策、連邦支出凍結、ニューメディア席の新設について(2025年1月28日)

テーマ

トランプ大統領(第2期)就任直後のホワイトハウス記者会見。キャロライン・レビット報道官が、就任1週間での大統領令や閣僚人事の成果、移民政策の厳格化、連邦政府の支出見直し、そしてメディア対応の変更について発表し、記者団からの質疑に応答しています。

ポイント

  • 移民・国境対策の厳格化: 国家非常事態宣言や「キャッチ・アンド・リリース」の終了、コロンビア政府への圧力による送還受け入れの実現など、不法移民対策を最優先課題として実行。
  • 連邦支出の凍結と見直し: 社会保障などの個人給付は維持しつつ、DEI(多様性・公平性・包括性)プログラムや環境政策など、トランプ政権の方針に合致しない助成金の支出を一時凍結・見直し。
  • メディア改革: 「レガシーメディア(既存大手メディア)」への不信感を表明し、ポッドキャスターやSNSインフルエンサーなど「ニューメディア」向けの席を会見室に新設。
  • 政策の転換: 「性別は男女の2つのみ」とする大統領令や、出生地主義市民権の廃止に向けた動きなど、前政権からの大幅な方針転換を強調。

引用

  • キャロライン・レビット報道官「トランプ大統領が戻ってきました。アメリカの黄金時代が、間違いなく始まりました」
  • キャロライン・レビット報道官「アメリカはもはや不法移民を容認しません。そして大統領は、地球上のあらゆる国が自国民の送還に協力することを期待しています」
  • キャロライン・レビット報道官「連邦政府の政策として、性別は男性と女性の2つしか存在しないと宣言しました。正気が取り戻されたのです」
  • キャロライン・レビット報道官「トランプ・ホワイトハウスは、あらゆるメディアやパーソナリティと対話します。この部屋に座っているレガシーメディアだけではありません」
  • キャロライン・レビット報道官「この部屋の最前列にある、通常は報道官スタッフが座る席を、今日から『ニューメディア席』と呼びます」
  • キャロライン・レビット報道官「(ニュージャージー州上空のドローン騒動について)好奇心によるものであり、敵対的なものではありませんでした」
  • キャロライン・レビット報道官「不法にアメリカ合衆国に入国した外国人は、定義上、犯罪者です。したがって強制送還の対象となります」
  • キャロライン・レビット報道官「(支出凍結について)ガザ地区へのコンドーム配布に5000万ドルの税金が使われようとしていました。これは法外な税金の無駄遣いです」
  • キャロライン・レビット報道官「カリフォルニアの水は再び供給されるようになりました」

詳細要約

新政権の初期成果と閣僚人事

  • レビット報道官は、トランプ政権の「黄金時代」の到来を宣言しました。
  • マルコ・ルビオ国務長官、ピート・ヘグセス国防長官など主要閣僚5名の承認が完了したことを報告し、残りの指名者についても上院に迅速な承認を求めました。
  • 就任以来、300以上の大統領令に署名し、約1兆ドルの投資確保、不法移民の強制送還などを実施したと強調しました。

移民政策と国境管理の厳格化

  • 初日に南部国境での国家非常事態を宣言し、前政権下の「不法移民の侵略」を終わらせると述べました。
  • 「キャッチ・アンド・リリース(拘束後の釈放)」を終了し、国境の壁建設を再開しました。
  • コロンビア政府が自国民の送還便受け入れを拒否した際、トランプ大統領が即座に制裁と関税を示唆した結果、数時間以内にコロンビア側が要求を受け入れた事例を紹介。「アメリカは再び世界から尊敬されている」と主張しました。
  • 米国内で逮捕された、殺人や児童性的虐待などの前科を持つ不法滞在者の具体例を列挙し、彼らの排除がアメリカを安全にしていると訴えました。

経済・社会政策と政府改革

  • インフレ対策として、エネルギー生産の拡大や規制緩和を指示しました。
  • 政府の「武器化」を終わらせるため、違法なDEI(多様性・公平性・包括性)プログラムの廃止を全省庁に指示。「能力主義」への回帰を目指します。
  • 「性別は男女の2つのみ」とする行政命令に署名し、政府方針として「正気」を取り戻したと述べました。

メディア対応の変更

  • ギャラップ社の世論調査を引用し、国民の既存メディアへの信頼が記録的な低水準にあると指摘しました。
  • 従来のテレビや新聞だけでなく、ポッドキャストやSNSなどの「ニューメディア」を優遇する方針を発表しました。
  • 具体的には、会見室の最前列に「ニューメディア席」を設け、AxiosやBreitbartなどの記者を指名しました。また、前政権によって取り消されたジャーナリストの記者証回復に取り組むとしました。

質疑応答:AIと国家安全保障

  • 中国のAI開発に対抗するため、AIおよび暗号資産担当の責任者(デビッド・サックス氏)を任命し、アメリカのAI支配権を取り戻すための規制緩和を行っていると説明しました。

質疑応答:連邦資金の一時停止(ポーズ)について

  • OMB(行政管理予算局)が出した連邦助成金の一時停止指示について混乱が生じているとの質問に対し、レビット報道官は「社会保障、メディケア、フードスタンプなどの個人への直接給付には影響しない」と明言しました。
  • 停止の対象は、トランプ大統領の政策(DEI廃止やグリーンニューディール反対など)と矛盾する助成金や契約であり、税金の無駄遣いを防ぐための措置だと説明しました(例としてガザへのコンドーム配布計画への支出停止を挙げました)。

質疑応答:不法移民の定義と強制送還

  • 強制送還の対象について、凶悪犯罪者を優先するものの、「不法入国者」は全員が法を犯した「犯罪者」であり、送還対象になり得るとの方針を示しました。

質疑応答:外交・その他

  • フーシ派のテロ組織再指定は正当な判断であり、前政権の指定解除が愚かだったと批判しました。
  • カリフォルニア州の山火事対応に関し、トランプ大統領の圧力により、州当局が消火活動のための水供給制限を解除したと主張しました。
  • 出生地主義に基づく市民権付与については、現政権は「違憲」であるとの立場をとり、最高裁で争う姿勢を示しました。

まとめ

トランプ新政権は、就任直後から大統領権限を最大限に行使し、前政権の政策(移民、DEI、環境規制など)を急速に覆しています。特に「不法移民は全員犯罪者」「性別は2つ」といった明確なイデオロギーに基づき、連邦政府の構造改革を進めています。メディアに対しては、批判的な既存メディアを牽制しつつ、支持層に近いニューメディアを優遇する新たな情報発信戦略をとっています。国民に対しては、個人給付を守りつつ「無駄な支出」を削減するというメッセージを発信し、支持基盤の強化を図っています。